平成19年元旦号
バックナンバーはこちら

環境大臣 年頭所感

安倍総理らと伊勢神宮参拝

明けましておめでとうございます。皆様方には清清しい新年をお迎えのこととお慶びを申し上げます。おかげさまで私も元気に新春を迎えました。平成19年の年頭に当たり、ご挨拶申し上げます。

 私は昨年9月に環境大臣に就任して以来、地球温暖化問題、廃棄物問題など、様々な課題に取り組んでまいりました。その過程で、今日の環境問題が経済や社会のあり方や、さらには私達の日常生活にまで密接に結び付いていること、したがって、私達の日常生活や通常の事業活動から生じる環境負荷の問題に積極的に取り組まなくてはならないことを改めて実感しました。

 昨年4月に閣議決定された第3次環境基本計画の主題である、環境・経済・社会の統合的な向上という考え方は、環境への取組が、経済の成長力を高め、地域コミュニティの活性化にもつながる可能性を示しました。今求められている脱温暖化社会及び循環型社会の構築を通じて、ライフスタイルや事業活動の見直しに伴い社会経済の在り方そのものを持続可能なものへと変革していかなければなりません。

 このような考え方に立って、当面、次のような取組を進めていきます。

 まず、脱温暖化社会の構築については、国際約束である京都議定書に基づく温室効果ガス削減の第一約束期間の開始が、いよいよ来年に迫っています。日本は、2008(平成20)年から2012(平成24)年の平均値で1990年比6%の削減約束をしているところ、2005年度の速報値で8%以上増加しており、温暖化対策はまさに待ったなしの状況です。

 バイオマスエネルギーや太陽光、風力といった再生可能エネルギーの導入促進をはじめとする京都議定書目標達成計画の対策・施策を、あらゆる政策手段を総動員して加速化するとともに、2007年度中に行う予定の計画見直しを厳格に進め、着実に6%削減約束を達成するよう努めてまいります。

 また、環境税については、昨年末に与党でとりまとめられた平成19年度税制改正大綱において、平成20年から京都議定書の第一約束期間が始まることを踏まえ総合的に検討することとされ、バイオ燃料への優遇税制措置の創設についても長期検討とされました。今後とも、地球温暖化対策のための税制のグリーン化を着実に進めてまいります。さらに、第一約束期間以後の将来枠組みを全ての国が参加する実効あるものとするため、アメリカや中国など主要排出国との政策対話に注力し、国際交渉の場でイニシアティブを発揮してまいります。

 次に循環型社会の構築については、排出の抑制を推進するための措置を講じた改正容器包装リサイクル法の適切な施行など、引き続き、廃棄物の発生抑制を第一とする「3R」(発生抑制:Reduce、再使用:Reuse、再生利用:Recycle)の推進に注力します。また、一昨年に発足させた地方環境事務所を核として、地方自治体等と協力して、不法投棄の撲滅を目指します。さらに、「もったいない」の精神を世界に発信し、来年のG8サミット日本開催に向けて3Rイニシアティブを進め国際的な循環型社会の構築に向けた取組においてもリーダーシップを発揮していきます。

 また、環境・経済・社会の各側面の統合的向上を目指し、金融面からの環境配慮の推進やグリーン購入の推進など経済のグリーン化に取り組むほか、環境教育、環境研究・技術開発等を着実に進めます。

 さらに、自然との共生については生物多様性国家戦略の改訂を予定しており、生物多様性に関する我が国の取組を一層推進してまいります。また、エコツーリズムの推進など多様な自然資源の賢明な利用、野生生物の保護管理の充実等に努め、「自然と共生する社会」を推進します。加えて、安全・快適な生活環境の保全については、大都市の自動車排ガス対策、「クールシティ構想」によるヒートアイランド対策など都市環境の改善、水・土壌環境の保全、化学物質対策、水俣病を始めとする公害健康被害対策、アスベスト対策、被害の未然防止のための毒ガス対策など、様々な施策を実施し、全力で取り組んでいきます。

 皆様方におかれても、ライフスタイルの見直しなどを通じ、環境行政の一層の推進について本年もご支援、ご協力を賜りますようお願い申し上げ、新年のご挨拶とさせていただきます。

平成19年元旦
                                             環境大臣  若林 正俊